
S55年11月沖ヨガ合宿セミナーにて
中央が沖正弘先生
沖先生が抱いているのは私の長女(0才)です。 |

[私のヨガ体験より]
ヨガの特徴は体験をとおしてヨガを学ぶことです。私は子供の頃には小児喘息でした。また10歳の時に急性腎炎で5ヶ月入院しました。さらに、高校に入った15歳の時には蓄膿症と診断され手術のため3ヶ月入院しています。その後、受験期には胃アトニーになり、喘息も悪化して、それを機に沖ヨガ道場を知り入門しました。
約1ヶ月の道場体験のあと、毎日のようにヨガのアサナや呼吸法を続け、鼻の症状や胃腸の状態を3年かかって回復させました。もちろん、その間にもヨガ道場には何度も通い、長い時には約2ヶ月間の生活体験もしています。
どうしても最後まで治らなかったのは喘息でしたが、30代後半から続けていたポーズの研究によって、いつの間にか症状が消え、完治してしまいました。また、私は仕事でギックリ腰を何度か経験していますが、これもヨガで修正法を開発して自分自身で治しています。
ヨガはいつもヒントを与えてくれます。そこから自分自身の体験で正しい心身の使い方と生活を発見すれば自分の病気も治せます。今では、喘息の体験から免疫学を学び続け、免疫力を高めるためのヨガも研究しています。
情報や知識だけでなく、実行して、心も身体も全部でわかることを体得といいます。自分で体得した真実が智慧です。この智慧を身につける方法がヨガの中にあることを、私は沖正弘導師から教えていただきました。
私の開催する講習会ではこの私自身が体得したヨガの方法をお伝えしたいと思っています。免疫力を高め、足腰や手の使い方を身につけ、病気やケガにも強くなる生き方を求めて、ヨガの研究をこれからも続けたいと思っています。 (松橋) |
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沖ヨガとは
ヨガは今から約6千年前に発生したといわれ、科学・哲学・宗教を総合して実践する修行・修業・修養法です。ヨガということばには、統一する・結ぶなどの意味がありますが、沖正弘導師はバランス・調和・自然ということばで表現されました。その目的は、体験をとおして真実を把握し、宇宙の法則、つまり自然の法則に従った、健康で幸福な生き方と、平和な社会を実現しようとするものです。
仏教の開祖である釈迦はシャカ・ムニ・ブッダと呼ばれていますが、ムニとはヨガの行者の意です。また、キリスト、マホメットおよび世界的な宗教の開祖のほとんどが、ヨガを実践し、啓示を受け開悟されています。近代のヨガの行者はマハトマ・ガンジーが有名です。日本では空海(弘法大師)がヨガの実践者でした。
沖正弘導師は、このヨガを近代的かつ総合的に解釈し、現代生活に活用するために、ヨガ・陰陽哲学・東西医療法・禅・武道・芸道などを求道の対象として学び、生活のすべてを修養法、修行法、治病法とするユニークなシステムを生みだされました。沖導師はこれを求道(ぐどう)ヨガと名付けましたが、教えを受けた人々によって沖ヨガと呼ばれるようになり、その後、沖道ヨガ・生活ヨガ・総合ヨガとも呼ばれるようになりました。海外ではOKIDO-YOGA、OKIDOという名称が使われています。
沖正弘導師が残したことばに「生命即神」があります。これは神とは生命そのものであるということで、バランス維持の自然法則(変化・調和・安定)に従って、自然に生きることが、ヨガの道であるということなのです。
このための方法がこの総合ヨガの中にあります。その中で最も重要なのが冥想行法で、アサナ・呼吸法などはそのための準備行法なのです。また、アサナの中でも修正法は沖導師の独特な心身の呼吸修正法で、様々な異常回復に応用できるものです。
現在主流となったパワーヨガなどの体操を主としたヨガだけでなく、精神性を求めより深く学びたい方や、生き方の中にヨガを活かしたい方には、最も適しているヨガなのです。自分だけの健康だけでなく、現代社会が抱えているあらゆる問題にも対応でき、科学的・哲学的そして宗教的にも学ぶことができるヨガです。
2009年1月 |
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